みなさん、こんにちは!
きもののほそみです(^o^)
成人式の服装といえば、振袖を思い浮かべる方が多いと思います。
では、なぜ成人式に振袖を着るのでしょうか?
実は、成人式に振袖を着ることには色々な理由があり、
振袖の柄にも意味が込められているのです。
今回は、成人式に振袖を着る理由や、
振袖の歴史、日本の成人式の起源について取り上げます。
「成人式に振袖を着るか迷っている」
という方も、ぜひ参考にしてみてください。
振袖は成人式のための着物ではなかった|振袖の歴史
現在は「振袖は成人式の時に着るもの」
というイメージを持っている方が多いと思います。
しかし、もともとは、成人式を祝う目的で
作られたものではありませんでした。
そんな振袖の歴史について、見ていきましょう。
振袖の起源は子供の着物だった
振袖のルーツは、
子供が着ていた小袖という着物です。
小袖は男の子も着ていて、
男女で色の違いなどはなかったようです。
子供の小袖は脇部分が大きく開いていて、
体の熱を外に逃がすような作りになっていました。
というのも、子供は大人に比べて体温が高かったり、
動き回ったりするので、そのような工夫がされていたのです。
その後16歳くらいになると、
脇部分の開きを閉じて着ていたそうです。
振袖の袖はなぜ長い?
江戸時代に女性が着ていた着物は、
子供と同じく小袖です。
最初は袖が短い着物でしたが、
しだいに長くなっていきました。
長くなった理由は
「袖を振るなどの動作で感情を表す」
「長い袖は舞台上で動きがきれいに見える」
など諸説あります。
とはいえ、日常的に袖の長い振袖を着ていると、
どうしても邪魔になりますよね?
そこで、袖の長い振袖は
特別なときに着るようになったのです。
明治時代になると、
振袖は未婚の女性の正礼装とされました。
未婚女性が振袖を着る理由
袖の長い振袖は「未婚の女性が着るもの」とされ、
結婚後は振袖の袖を短く切って着ます。
実はこれ、振袖と恋愛が
関係しているといわれています!
女性が男性にプロポーズされたとき、
女性が言葉で返事をすることはよしとされていませんでした。
そこで、
「OKなら袖を左右に振る」
「NGなら袖を前後に振る」
という動作で返事を伝えたそうです。
恋愛の「振る」「振られる」という表現は、
この振袖の袖を振る動作に由来しているとか。
結婚後に袖を切る理由は、
「男性が既婚と未婚の女性を見分けるため」
「既婚の女性は求婚される機会もなくなるため、
長い袖は必要ないから」ともいわれています。
成人式に振袖を着る意味とは?
未婚の女性の第一礼装
振袖は未婚女性の正礼装
(最も格の高い礼装)です。
成人式は、冠婚葬祭の「冠」にあたり、
人生の節目として大切な儀式とされています。
大切な日にふさわしい服装として
振袖が着られるようになったのです。
大人になることへの自覚を持つ
普段とは違った特別な服装をすることで、
身が引き締まり、
大人になることへの自覚を持つ機会になります。
華やかな姿をお披露目して、
家族やお世話になった方に
感謝の気持ちを伝えられるといいですね♪
袖で厄を払って清める
振袖の長い袖を振り払うと、
厄を払い、場を清められると考えられています。
振袖を着て、健康で幸せな人生を
願うという意味があるのです。
日本の成人式のルーツは?
新成人が集まって成人式を行うのは、
日本特有の行事だそうです。
また、成人式に振袖を着るのも、
日本ならではの文化です。
そもそも、日本の成人式は
どのように始まったのでしょうか?
成人の儀式や、
成人式のルーツを簡単にご紹介しましょう。
日本の成人の儀式は奈良時代にはじまった
日本は、中国の成人儀式である
「冠式」にならい、
奈良時代に「元服」という儀式を行っていました。
元服は、15歳前後の男子が
成人するための儀式で、
日本の成人式の起源といわれています。
また、明治時代には「20歳で成人」と
されていましたが、
2022年4月1日からは、
20歳から18歳に引き下げられました。
時代の変化とともに、
成人する年齢も変わってきたのですね。
成人式がはじまったのは戦後から
現在のように、新成人が集まって祝う
成人式が始まったのは戦後のこと。
1946年に、埼玉県蕨市で行われた
「青年祭」(新成人を集めたイベント)が
成人式の起源とされています。
青年祭は、戦後の混乱の中で、
青年を元気づけるために企画されたものでした。
この青年祭をきっかけに、
政府は成人の日を制定しました
(以前は毎年1月15日が成人の日でした)。
やがて青年祭は全国に広まり、
現在の成人式につながったといわれています。
まとめ
振袖は未婚女性の正礼装として、
特別な日に着るようになりました。
また、成人式に振袖を着ることは、
大人への自覚や厄払いなどの意味があります。
成人式の振袖の色や柄は、
それぞれに願いや意味が込められています。
一生に一度きりの特別な日を、
お気に入りの振袖で迎えてみてはいかがでしょうか。
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